傍らにある無機質な環境に、何を見るか?

- 著者:谷 雅彦
- 序文:Paul Huston(ポール・ヒューストン)、John Knoll(ジョン・ノール)、Richard Bluff(リチャード・ブラフ)
- 翻訳:株式会社Bスプラウト
- 定価:4,620円(本体4,200円+税10%)
- ISBN:978-4-86246-162-9
- 総ページ数:148ページ(カラー)
発売日:2012年04月下旬

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サンフランシスコ、プレシディオにあるレターマン・デジタルアーツセンター。Industrial Light & Magicが入居しているそのビルの地下駐車場、ただそれだけを被写体とした写真集。
ILMでマットペインターとして活躍する谷雅彦氏。
作品をご覧いただいたあとには、エピローグの作品解説から、
谷氏のさまざまな視点を感じてください。
※ 本書は日本語がオリジナル言語、日本語と英語のバイリンガル仕様となっています。
特別版 「日・英バイリンガル版- ハードカバー」 は、こちら
本書「あとがき」より
この本のイメージは特別な空間や場所を記録したものではない。日常にあるコンクリートに覆われた無機質な空間、地下のパーキングを深夜に撮影したものである。
私にとってこの地下パーキングは最も身近にある場所であり、大きく広がる空間へ最初に踏み入った時から、強い意思の様なものを感じた。
ファインダー越しに見える静止しきった空間の情景は容赦なく続き、緊張感が増し、次第に虚無の世界に包まれていく。(中略)それは幻想や妄想、悪夢への入り口なのかも知れない。異様なものは必ずしも奇妙な外見をしているものではなく、むしろあまり目立たないものである。
谷 雅彦
日本で映像関係のキャリアを積んだ後、2000年渡米。2001年から現在に至るまで、サンフランシスコにてIndustrial Light & Magic・デジタルマットペイント部に所属。映画制作の傍ら、写真撮影の活動も続ける。
主な参加作品:
TV
- 円谷30周年記念番組「電光超人グリッドマン」
- 東映「五星戦隊ダイレンジャー」(スーパー戦隊シリーズ)、
- 「超光戦士シャンゼリオン」、「救急戦隊ゴーゴーファイブ」
ゲーム
- 「宇宙機動ヴァンアーク」、「バウンティーハンター」
映画
- 2008 「スパイダーウィックの謎」、「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」
- 2009 「ターミネーター4」、「スター・トレック」
- 2010 「エアベンダー」
- 2011 「アイ・アム・ナンバー4」、「ランゴ」、「カウボーイ & エイリアン」ほか
多数
- ポール・ヒューストン
- ジョン・ノール
- リチャード・ブラフ
- プロローグ
- 作品
- エピローグ
- あとがき
- 作品情報
- 著者プロフィール
ILM は、地道な努力を積み重ねるアーティストと技術者の集団だ。その中にあって、マサは模範的な存在といえるだろう。「ピーター・パン」、「スター・ウォーズ エピソード3 / シスの復讐」をはじめ、多くの作品で私は彼と一緒に仕事をしてきた。マサが作り出す映像はその当初からすばらしく、彼の卓越した能力と仕事への情熱は私を大いに刺激してくれた。
ポール・ヒューストン
シニアデジタルマットアーティスト
===
構図に対する彼の鋭い感覚は、この写真集を芸術作品に仕立て上げている。同時に、映画、テレビ番組、ゲーム用の環境を自らの手で創りあげるアーティストやデザイナーにとって、またとないリファレンスだ。
ジョン・ノール
ILM ビジュアルエフェクトスーパーバイザー、Photoshop共同開発者
===
彼が撮影した空の写真を使っていない映画はほんの数えるほどしかない。それを考えれば、彼が写真集の原稿を見せに来たところで驚くことはないはずだ。しかし正直、私はすっかり驚いてしまいました。彼の写真には、私が今まで気づくことのなかった美しさ、そして興味深いさまざまなものが写し出されている。しかもその場所は私が毎日目にしているところだというのに。
リチャード・ブラフ
ILM CG部門スーパーバイザー、デジタルマット
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