本書の特徴
アセットを配置するだけの背景から卒業しよう。
ツールのアップデートに怯えない、一生物の「植生制作の理論」
ゲームのビジュアルクオリティを大きく左右する「植生(ベジテーション)」。
オンラインライブラリからアセットをダウンロードして配置すれば、それなりのシーンは作れる時代になりました。しかし「なぜその形になるのか」「どうすれば手作りの説得力を持たせられるのか」を論理的に説明できるでしょうか?
本書は、ゲーム向けのハイクオリティな植生を「ゼロから」制作するための本格的なガイドブックです。
Unreal Engine 5、Blender、SpeedTree、そしてSubstance Designerといった業界標準ツールを駆使し、小手先のチュートリアルではなく、あなたのキャリアを通じて長く役立つ「プロセス」と「思考法」を伝授します。
■本書の特徴
・「手作業」と「プロシージャル」のハイブリッドなアプローチ
SpeedTreeによるプロシージャルな制作手法の恩恵を受けつつも、本書はあえて手作業(BlenderやSubstance Designer)での構造の理解に重きを置いています。ツールに「お任せ」するのではなく、自ら意図を持ってコントロールする力を養います。
・独自のテクスチャ作成とフォトグラメトリの実践
既存のライブラリに頼らず、身近な植物の写真からテクスチャアトラスを構築する手法や、RealityScanを用いた樹幹のフォトグラメトリなど、ゼロから素材を生み出す技術を習得できます。
・「なぜその設定にするのか」理論に基づいた解説
「頂点カラー(RGB)が風シェーダーでどのように作用するのか」「なぜそのノードを繋ぐのか」など、数値を真似するだけでなく、技術的・芸術的な理由を丁寧に解説します。
■本書で学べる制作フロー
・観察と計画:PureRefを活用したリファレンス収集と分析
・下草の制作:Photoshop、Substance Designer、Blenderを用いた独自のテクスチャアトラスとメッシュ作成
・フォトグラメトリ:RealityScanを用いた樹幹のキャプチャとUE5へのインポート
・樹木の構築:SpeedTree(v9.5/v10対応)によるプロシージャルな樹木生成
・シェーダー構築:頂点カラーで制御する、リアルな風マテリアル(二次風・クラスタの揺れ)のセットアップ
・シーン統合:MegascansやFabを活用し、UE5上でハイクオリティな環境を完成させる
■こんな方におすすめです
・中級の背景モデラー/環境アーティスト:既存アセットの組み合わせから脱却し、オリジナルの植生を自力で生み出したい方
・ゲーム開発者:UE5での高度な風シェーダーや最適化を含め、ビジュアルクオリティを一段階引き上げたい方
目次
1章 はじめに
2章 リファレンスの計画と収集
3章 下草を作る
4章 Unreal Engineのセットアップ
5章 フォトグラメトリについて
6章 樹木をプロシージャルに作成する
7章 風のマテリアルをセットアップする
8章 シーンを組み立てる
用語集