本書の詳細
世界中で読まれているベストセラー、待望の続編
ストーリーを語る絵作りに直結する強力なツール、「構図」の知識を広げましょう。
構図(ショット)を検討するときには、鑑賞者の視点に立ちます。「何を」「どう」見せるかを作り手がしっかり考えれば、ジャンルを問わず、鑑賞者をストーリー、キャラクター、アクションに引き込めます。
ベストセラーの前著「クライマックスまで誘い込む絵作りの秘訣 ストーリーを語る人のための必須常識:明暗、構図」では、構図の基本的な考え方に加えて主にライティングの効果に注目しました。本書では、フレーム(画面、コマ)という限られた領域に、要素(対象)を配置する方法に注目します。
現代は媒体が増え、映画、TV、ゲーム、SNS、コミックなどのコンテンツを視聴するフォーマット(サイズ、縦横比)の選択肢が広がりました。
さまざまなフォーマットで具体例を分析しながら、フレーム(画面、コマ)のフォーマットの利点を生かした画作りの方法を学びます。知識の幅を広げ、優れたビジュアルストーリーテラーに成長するための基礎を固めましょう。
本書は、「Framed Ink: Frame Format, Energy, and Composition for Visual Storytellers」(Design Studio Press刊)の日本語版です。
目次
はじめに
本書について
さまざまな画面フォーマット
すべてのフォーマットに当てはまること
フレーム内のフロー(流れ)と緊張
最後にもうひとつ
CHAPTER 1 フレームの空間(と、その中のエネルギー)を利用する
- フレームのスペース
- 主な要素
- ゲームフィールドのエネルギー
- ストーリーの同じ瞬間、違うアスペクト比
- 縦長のフォーマット
- 横長のフォーマット
- 奥行き感を表現する
- 緊張のライン
- 農夫とタルの作例
CHAPTER 2 構図におけるフロー 基本
- 複数の要素:キャラクターを組み合わせる
- はじめにすべきこと
- 新鮮なアプローチを保持する
- シルエット:イントロダクション
- シーン内の要素をフォーマットに適合させる
- 太平洋の漂流者
CHAPTER 3 構図におけるフロー 実践演習
- 意味があり、自然なフローの基本
- 楽しい演習(1):ボールを投げる
- 楽しい演習(2):木から木に飛び移る
CHAPTER 4 構図におけるフロー 群衆を描く
- 大群衆:白熱のサッカーゲーム
- 中世の戦闘
- 参考資料の重要性
CHAPTER 5 1.85:1と 2.35:1 のわずかな違い
- アスペクト比の変更
- 幅を変える:高さは同じ
- 掩体壕の襲撃
- 低空飛行
- 高さを変える:幅は同じ
- 掩体壕の襲撃:幅は同じ
- 妥協点を探る:高さと幅を調整する
CHAPTER 6 題材とフォーマットの不一致に対処する
- 縦長の題材、横長のフォーマット
- パースのごまかし
- 横長の題材、縦長のフォーマット
CHAPTER 7 画面の分割 三分割法、二分割法、四分割法の構図
- 三分割法での構図
- 二分割法での構図
- 四分割法での構図
CHAPTER 8 短いシーケンスのキーショットを検討する
- 本質を探る:実践例
- 一般的なシェイプ言語
- ショットの構成要素についての考察
- キーショット:ある日のマリーナ
- フォーマットの変更:構図にどう影響するか
CHAPTER 9 グラフィックノベルのコマ
- 言語として、コマを構成する
CHAPTER 10 プロセスとギャラリーの分析
索 引