本書の特徴
少年は人の形を捨て、存在を探す旅に出る――
宇宙移民船の事故で夢も家族も失った純一は、絶望の果てに〈コクーン・プロジェクト〉と呼ばれる禁断の技術に身を投じる。異形〈ノウム〉となった彼を待っていたのは、過酷な運命と、同じ痛みを抱える仲間たちとの出会いだった。
表題作「龍が泳ぐは星の海」、その世界を継ぐ「星の海の果てに」。そして宇宙叙事詩とは対照的に、人と機械の交流を通じて家庭の温もりを描く「岡田家のテン」を収録。
喪失を抱え、それでも生き続ける者たちの姿が綴られた全三篇。
著者について
1991年11月30日生まれ。大学在学中よりフリーのライターとして活動を開始。
『東映ヒーローMAX』『このマンガがすごい!』『週刊文春エンタ』などで記事執筆・インタビュー構成などを手掛ける。共著書に、ぺりかん社のなるにはBOOKSシリーズ『ゲーム業界で働く』など。