Nuke Stage は、プリプロからファイナルピクセルまでの流れをひとつにまとめ、バーチャルプロダクションを効率的に進めるための新しいツールです。
映像や色を最初から最後までVFXアーティスト自身がコントロールできる――そんな制作環境を支えるソリューションです。
Nuke Stage は、Nuke をはじめとする業界標準のVFXツールで制作されたフォトリアルな環境を、LEDウォール上でリアルタイムに再生することができます。
これにより、VFXアーティストがバーチャルプロダクションの現場に直接関わることができ、プリプロからポスプロまで、コンテンツのブラッシュアップをチームで柔軟に進められる環境を実現します。
Nuke Stage の主な特長
- バーチャルプロダクションのための専用設計: Nuke Stage は、他のバーチャルプロダクションツール、ICVFX ツール、ゲームエンジンとの連携を必要とせず、単体で完結するスタンドアロン型ソフトウェアです。
- ハードウェア非依存設計: 専用のメディアサーバーや特注機材は不要。既存のハードウェアをそのまま活用でき、レンダーノードクラスター間の同期も容易に行えるため、さまざまな規模のステージに柔軟に対応可能です。
- フォトリアルなコンテンツのリアルタイム再生: アーティストは、業界標準のVFXツールやアセットフォーマットを使用して高解像度の背景を制作し、それをLEDウォール上で2D、2.5D、3Dの映像としてリアルタイムに再生できます。
- ライブコンポジット: リアルタイム処理に最適化された強力なノードベースのコンポジットツールキットを使用し、バーチャルセットと実際のセットを自在に操作・合成できます。
- 包括的なカラーワークフロー対応: リニアワークスペース、OpenColorIO、HDR への完全対応により、プリプロダクションからポストプロダクションまで一貫したカラーパイプラインを実現。物理的な要素とバーチャル環境を、より自然に融合させることができます。
- 馴染みのあるUI: Nukeファミリーの一員であるNuke Stageは、カラーマネジメントシステム、業界標準のファイルフォーマット対応、そしてNukeに近いノードベースのコンポジットツールキットを備えており、アーティストにとって親しみやすく効率的なワークフローを提供します。本番撮影前の準備段階はもちろん、撮影中でも柔軟に映像制作を進めることができます。
- エンドツーエンドのクリエイティブコントロール: 一貫した制作パイプラインにより、本番撮影からポストプロダクションまでコンテンツを継続的にブラッシュアップでき、クリエイティブの一貫性を保ちながら、手戻りによるコストのリスクを抑えることができます。
Nuke Stage FAQ
Nuke Stage とは何ですか?
Nuke Stage は、Foundry が開発したバーチャルプロダクション専用のソリューションです。
このアプリケーションは特定のハードウェアに依存せず、Nuke など業界標準のVFXツールで作成されたフォトリアルな環境を、LEDウォールにリアルタイムで再生することが可能です。
Nuke Stage は、共有のカラーマネジメントシステム、USD や EXR などのオープンファイルフォーマットへの対応、そして Nuke に慣れ親しんだワークフローやツールセットを踏襲したノードグラフベースの合成環境により、VFX アーティストがバーチャルプロダクションの工程に直接参加し、クリエイティブに貢献できるようにします。
これにより、VFXアーティストは、プリプロダクションから撮影現場でのリアルタイムな調整作業に至るまで、コンテンツをシームレスに制作・ブラッシュアップ・納品することが可能になります。
Nuke Stage は Nuke とどのように連携しますか?
Nuke Stage は、新たな技術基盤の上に構築されており、Nuke アーティストにとって親しみやすいコンポジットや制作ワークフローをベースに設計されています。このツールは、バーチャルアート部門が Nuke で作成したコンテンツ(USD や EXR 形式)を、Nuke Stage 上で再生・微調整するというワークフローを想定しています。撮影中に Nuke Stage で取得されたデータやメタデータは、撮影後に Nuke でのVFX作業やポストプロダクションへとシームレスに引き継がれ、活用することができます。
Nuke Stage を使うには Nuke が必要ですか?
いいえ、必要ありません。Nuke Stage は、VFX パイプラインで広く使用されている標準フォーマットに対応しており、制作現場で一般的に使われているさまざまなツールと連携して動作します。Nuke ユーザーにとっては、UI やワークフローが似ているため直感的に使いやすい設計となっていますが、Nuke を使用していなくても Nuke Stage を問題なくご利用いただけます。
Nuke Stageはどの3Dエンジンを使用していますか?Unreal Engineと連携できますか?
Nuke Stageは、OpenUSDのHydraレンダリングシステムを使用しており、柔軟に切り替え可能なHydraデリゲートを通じて高パフォーマンスな3Dレンダリングを実現しています。Hydraデリゲートは、Nuke、Katana、Maya、Houdiniなど、さまざまなツールで幅広くサポートされています。
Nuke StageはUnreal Engineからの直接レンダリングには対応していませんが、Unrealと組み合わせて効果的に使用することができます。UnrealはUSD形式でのエクスポートが可能で、Nuke StageはUSDをネイティブにサポートしています。
さらに、NukeのUnrealReaderノードを使えば、Unreal Engineからのレンダーパスを直接Nukeに取り込むことができ、高品質なUnrealのレンダリング結果を活用しながら、仮想環境の構築や仕上げ作業を行うことが可能です。
ライセンスモデルについて教えてください。
Nuke Stageでは、LEDステージに接続される各レンダーノードごとに1ライセンスが必要です。一方、インタラクティブツールである「Stage Manager」は無償で利用できます。VFXスタジオなどの環境でNuke Stageを使用する場合、Foundryではテレビやモニターなど、ステージ以外のハードウェア上でのテスト用途に限り、無償のレンダーノードライセンスを提供することも可能です。
詳細はこちらのページをご確認ください
https://www.foundry.com/ja/products/nukestage/faqs
Nuke Stage イントロダクション
Nuke Stage は、バーチャル プロダクションとVFXを調和させ、LED ステージで撮影された写真品質のコンテンツの作成、キャプチャ、および仕上げを可能にするバーチャル プロダクション ツールです。
既存のバーチャル プロダクション ハードウェアを使用しながら、セットでのリアルタイム編集と合成が可能で、より柔軟なワークフローを実現できます。
Nuke Stage での再生では、B44 でエンコードされた EXR を使用します。
将来的には他のファイル形式もサポートする予定ですが、B44 はリアルタイムに適しており、Nuke と互換性があり、VFX に適しています。Nuke から画像を B44 EXR に変換またはエクスポートできます。
NukeStage エディター
ネットワークとハードウェアのセットアップを作成したり、USD シーン、合成、シーケンスを設定したりするためのNuke Stageのエディター アプリケーションです。NukeStage Editor はコントロール アプリケーションであり、セットでアクティブに使用する必要がある唯一のアプリケーションです。
Relay
バックグラウンドで実行されるヘッドレス プロセス。Relayは、RenderNode と NukeStage エディター間のすべての通信を実行し、追跡データの受信と配布も行います。ほとんどの場合、リレーは NukeStage エディターを備えたコントロール マシンで実行されますが、必要に応じて別のマシンで実行することもできます。
この図は、基本的なサンプル設定を使用して、Relayがマシン間で通信する方法を示しています。
RenderNodes
RenderNode は、各 RenderNode マシンでレンダリングを実行します。NukeStage エディターを使用して、各 RenderNode を出力に接続し、これを LED スクリーンにマッピングします。
詳細はこちらののページをご確認ください
システム要件
WindowsOSのみに対応しています
詳細はこちらのページを確認ください。