坂茂建築設計、Snøhetta、Zaha Hadid Architectsなど、世界中の建築家とプロジェクトを手がけるZOA Studioが来日!
建築ビジュアライゼーションは、単なる“再現”のためのツールではありません。
それは建築の思想を伝え、空間の意図を視覚化し、人の心を動かす“語りの手段”です。
今回のイベントでは、ヨーロッパを代表する建築CGスタジオ「ZOA Studio」をゲストに迎え、
坂茂建築設計、Snøhetta、Zaha Hadid Architectsなど、彼らが世界中の建築家とともに生み出してきたビジュアル表現の裏側に迫ります。
アートディレクション、構図、ライティング、そしてストーリーテリング。
彼らがどのように「建築を伝える映像」を設計しているのか、その思考と制作プロセスを余すところなく共有いただきます。
また、海外スタジオにおける制作体制やチーム運営、クライアントとの向き合い方など、
日本とは異なる文化や価値観にも触れることで、参加者自身の仕事やキャリアに新たな視点が生まれるはずです。
さらに、実案件を題材にした3ds Maxのワークフロー解説の時間も予定しております。
CGクリエイターとしての表現を深めたい方はもちろん、建築設計やプレゼンの質を高めたい設計士・デザイナーの皆様にも、きっと多くの気づきと刺激をお持ち帰りいただけます。
※当日は通訳が入ります。
※お申込み多数の場合は、抽選とさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
講義内容
▶ご挨拶とご案内
▶ Part I|イメージと構図の設計
「建築を語るビジュアル」はどう生まれるのか?その思考と構成力に迫る。
セッション構成:
- 導入
・会社紹介、Andrásの経歴、チームに適した人材の選定
・ZOAの5年後戦略 → アニメーション重視へ - ストーリーテリング
・物語性の重要性、「ヒーローズジャーニー」の構造
・事例紹介①:シゲル・バン氏のアントワープ木造タワー
・事例紹介②:スノヘッタのVirglプロジェクト
・「語りの道具箱」=アニメーションとは「構図+技術」 - イメージ制作ワークフロー
・公式ワークフローチャート
・「ストーリーの起点」→トピックの選定
・スケッチ、社内選考、イメージ進化のプロセス
・事例③:スケッチと完成図の比較スライド
▶ Part II|アニメーションのワークフロー
動かす建築ビジュアライゼーション。その計画と演出の裏側。
セッション構成:
- アニメーションのワークフローと計画
・シグネチャーアニメーションと通常ウォークスルーの違い
・公式ワークフローチャート
・ガントチャートによる工程計画 - コンセプトセッションでの創造性の出し方
・ストーリーボード構成
・アニメーション制作プロセス(事例:シゲル・バン)
スケッチ → フルHDプレビュー → 完成版 - コミュニケーションとチーム編成
・理想的なVFXパイプライン
・2Dと3Dの使い分け、役割分担
・外部パートナー:音楽・SFX、3D、演出、編集・モーショングラフィック等
▶ Part III|3ds Max 実演と深掘り
リアルなワークフローと技術的ノウハウを、実プロジェクトで再現!
内容:
- 数週間前に納品された非公開アニメーション案件をベースに解説予定(来日時点で建築家名や所在地が公開できる可能性あり)
- 社内で共通のレイヤー構成/ファイル構造
- オブジェクト・プロキシ・インスタンスの整理により軽量化と効率化
- 全レンダリングは単一ファイルで完結
- 独自開発の「ZOA Canvas」(カメラごとにライティング・設定を切替)を使用
- Rawレンダー/1~2枚のスケッチ作成(カメラ・照明・ポスト制作を実演)
※講演内容は現時点での予定です。多少の変更や調整が入る可能性がございます。
ゲスト紹介
András Dušan Onodi 氏
ZOA STUDIO
学歴:
(1)Budapest University of Technology & Economics;
(2)University of Kassel
職歴:
2005年よりZOAの共同創業者兼CEO。
他社で働いた経験はなく、大学時代からすぐに建築ビジュアライゼーションに没頭し、卒業後すぐにマーテー・ハーモリと共にZOAを設立。VFX業界で働く友人から多くの技術的知識を得る。
自身の家族が映像制作やテレビ業界に関わっていたこともあり、映画やアニメーション制作はZOA創業当初から活動の中心であった。
趣味:テニス、アイスホッケー、ウィンドサーフィン、スキー
約15年前までは週に3回は運動をしていたのに、今はどうしていたのか自分でも不思議。最近では「紙の本を読む」という行為が、自分が「ちょうどいい場所にいる」証のように感じている。