Python を用いて Maya 上でのカスタムツールを作成する方法を学んで頂けます
DCCツールで扱うデータが大きくなるに伴い、スクリプトによる作業の効率化は欠かせないものとなっています。 Maya をはじめとした CG ツールは作業手順のほぼ全てがスクリプトで表現可能で、Maya には専用言語である MEL も用意されていますが、多くの理由から昨今では Python が選ばれる傾向にあります。
-
オブジェクト指向: Python はオブジェクト指向プログラミングをサポートしており、コードの再利用性や保守性が向上します。
豊富なライブラリ: Python には多くの標準ライブラリやサードパーティライブラリが存在しており、様々な追加機能を活用できます。
他ツールとの互換性: Python は多くのアプリケーションで広く使用されていため、他のソフトウェアとの連携がスムーズになります。
MELとの互換性: 専用言語である MEL でしかできないことも、Python で書いたスクリプトからMELコマンドを呼び出して実行できます。
例えばコンテンツ作成の中でデータのやり取りを行う場合に毎回同じチェックを行った上で指定形式でデータをエクスポートする、といった定型処理はツールとして実現すると作業効率が格段に向上します。 モデリング・アニメーションといった場合にゲームをターゲットとしたスキニングが正しく設定されているかの確認をデザイナが個々に手を動かして実施するといった非効率で間違いが起こるようなやり方は Python にやってもらう方が良い、という事は誰もが同意する所でしょう。
本セミナーでは初めてスクリプトに取り組まれる方にもわかりやすく、スクリプト エディタの使いかたからスクリプトのコマンド化まで学んでいただきます。 更に具体的なスクリプティングの例を学ぶことで、効率的に作業を行う事でパフォーマンスを発揮する事が出来るアーティストへと成長頂く為のエッセンスをご習得ください。
※本トレーニングはオートデスク社の公認(ATC)を取得しております。
※一人1台のパソコン(Windows)とMaya(サブスクリプション・サポート対象のヴァージョンよりご希望に応じて)をご用意します。
※専用のテキストを使用いたします。
※Maya の操作に関する講義は含みません。 必要に応じて事前に『Maya スタートアップ トレーニング』をご利用ください。
※最低施行人数2名、1名様でのご受講の場合もご相談ください。
※2日目の「具体的なスクリプティング」の内容については、お客様のご希望に応じたアレンジを承ります。 なおカスタマイズをご希望の場合は、ボリュームに応じて別途費用が発生する場合がございます。
講師:茅野宏祐
大手IT企業のグラフィックスソフトウェア開発部門に在籍しCGツール制作に携わり、2002年に株式会社クオリスを起業。 リアルタイム3Dの技術転用先としてゲーム業界の課題解決に貢献。 モーションキャプチャシステムの開発、放送局研究開発、GPUプログラム研究として CUDA / DeepLearning を用いた課題解決も行う。 一貫して CG の世界で技術提供を続け、現在でも Autodesk製品、Adobe製品を代表とする各種プラグイン開発しコンテンツ制作を支援する事業を行っている。
|
![]() |
内容
- ―1日目(6時間)―
- Maya Python の紹介
- 実行方法の確認
- 簡単なスクリプトから学ぶ Python 文法
- ツールとして整備
- Python ファイルの実行の仕組み
☆def main(): は見たことありますか? - Maya における Python ファイルの実行環境
- スクリプトの管理方法
☆userSetup.py って知っていますか? - パッケージについて
- Python ファイルの実行の仕組み
- ―2日目(6時間)―
- 具体的なスクリプティング
- ノード名のチェック
- セグメントスケールのチェック
- 多角形ポリゴンのチェック
- Joint インフルエンス数のチェック
- デフォルトマテリアルの使用チェック
- 各種チェックに応じた FBX 出力
- チェック機能を付けたエクスポータをツール化
※内容は予告なく変更となる場合がございます、予めご了承ください。